渡邊雄太は強気の目標設定。「W杯で2勝してアメリカ戦を迎えたい」 (4ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • 能登直●写真 photo by Noto Sunao

 中でも八村は3試合に出場し、平均19.3点、7.0リバウンド、1.7ブロックのスタッツを残しサマーリーグのセカンドチームに選出されている。これほど多くの日本人選手がサマーリーグで活躍するとは、数年前なら予想すらできなかった。しかし、渡邊はどこまでも冷静だ。

「過去との比較はできないので時代が変わりつつあるという実感は、さほどありません。ただ、ここ数年で、確実に僕や日本代表がレベルアップしていると感じます。でも、ここで満足しないで、これからどれだけあとに続く人たちにつなげられるかが大事。そのためにも、これからも日本を引っ張っていくひとりになれたらと思います」

 もし冒頭の「予選ラウンド2勝」が現実になれば、日本代表は予選1位通過をかけてアメリカ代表と全勝対決となることが濃厚だ。もちろん、渡邊はアメリカの強さを肌で知っている。

「ジェームス・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ/SG)やアンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ/PF)といった何人かは代表を辞退していますが、アメリカにはいくらでもスターがいるので、強いことに変わりはないです」

 アメリカ代表との対戦時、渡邊はジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス/F)、カイル・クズマ(レイカーズ/F)などの次世代のスーパースター候補とマッチアップが有力だ。

「ライバルという感覚はないですけど、ボストンで試合をした時はベンチに入っていたので、テイタムのプレーを生で見ています。見習う部分はたくさんありました。長身でいろんなプレーができるので、ベンチで見ながらいろいろ勉強させてもらいました。ただ、もしマッチアップする機会があるなら、ガチンコでやりたいと思っています」

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