過去7年すべてNBAファイナル進出。レブロンの神話はまだ続くのか (4ページ目)
同じく、カリー、クレイ・トンプソン(SG)、ケビン・デュラント(SF)といったリーグ屈指のシュート力を誇る3選手のウォリアーズ・オフェンスを1試合通して守り抜くことも不可能に近い。昨年のNBAファイナルでキャブスを圧倒したように、3人のうちひとりでも好調な選手がいれば、手がつけられない破壊力を持つ。ウォリアーズのオフェンスも今季、止められるチームは現れていないのだ。
「ロケッツに勝つには?」「ウォリアーズに勝つには?」。多くのHCを悩ました問題の回答のひとつが、このカンファレンス・ファイナルで発表されることになる。
また、チームの勝敗だけでなく、個の戦いにも注目したい。
必見のマッチアップは、クリス・ポールとカリーのPG頂上決戦だ。ゲームをコントロールしてアシスト能力に長けた伝統的PGのポールと、長距離砲を得意としてバスケットを新たなステージに引き上げた感のある近代的PGのカリー。どちらのPGがチームを勝利に導くかは必見である。
さらに、今季の得点王ハーデンとディフェンスの得意なトンプソンのマッチアップも目が離せない。
少し気がかりなのは、ユタ・ジャズ(48勝34敗/5位)のディフェンスがよかったとはいえ、カンファレンス・セミファイナルのハーデンの得点が1試合目から41得点、32得点、25得点、24得点、18得点と試合を追うごとに減少している点か。
特に3Pの成功率の低さが気になる。第1試合こそ12本中7本と高確率で決めたが、第2〜5試合ではすべて3P成功率が25.0%以下。第4〜5試合にいたっては、ともに7本中1本しか成功せず、成功率14.3%でしかない。ハーデンの調子が崩れれば、ロケッツのオフェンスそのものが崩壊する。ハーデンの3P成功率にはシリーズを通して注目したい。
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