ロケッツvs.スパーズ。
NBA最強の「ホコタテ」対決、いざ決着! (2ページ目)
一方のサンアントニオ・スパーズは、1試合平均で放つ3Pはリーグ25位の23.5本(全FGの28.1%)。このスタイルは、名将グレッグ・ポポビッチHCの「私が3Pシュートを喜んで受け入れることは決してない。あれはバスケットボールじゃない。サーカスか何かだと思っている」という信念に基づいている。
それでいてスパーズは、20シーズン連続でプレーオフ進出を果たした。その根幹を支えるのは、規律と秩序だ。スパーズは毎年、チームオフェンスとチームディフェンスを繰り返し徹底する。なかでも「エクストラパス」と呼ばれる、自分のシュートよりもチームメイトがよりよい状態でシュートを打てるようにもうひとつ余計にパスを回すスタイルは不変だ。
伝統のスタイルか、もしくは革新のスタイルか? このシリーズの行方がバスケットボールの本質とは何かを物語ってくれるような気がしてならない。
ロケッツの革新的なスタイルを可能にしているのは、ジェームズ・ハーデン(PG)の存在だろう。レギュラーシーズンで1試合平均10.9本(リーグ1位)ものフリースローを打つハーデンだが、特にビッグマンとのピック&ロールから3Pシュート時にファウルをもらうテクニックはずば抜けている。
※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。
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