【男子バスケ】八村塁、ゴンザガ大目指しての渡米を支えた母校と猛勉強

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 この春に明成高を卒業した八村塁(はちむら るい)が日本バスケットボール界の大きな期待を乗せて渡米した。NCAA(全米体育協会)ディビジョン1のゴンザガ大入学を前提に、大学内のESL(English Second Language=第二言語としての英語を学ぶ学校)に3カ月間通うためだ。9月の入学を見据えた渡米で、ESLで成績を上げることによって入学が確定する。

今後の日本代表でも活躍が期待される八村塁今後の日本代表でも活躍が期待される八村塁 202㎝、105㎏。ベナン人の父から譲り受けた身体能力を持ち、しなやかさと状況判断に優れたクレバーなプレーで、高校2年生で出場したU-17世界選手権では得点王に輝いた。NCAAディビジョン1の強豪校からスカラシップ(奨学金)選手として多数の勧誘が舞い込んだことからも、期待の大きさは計り知れない。そんな八村が進学先に選んだのは、今春のNCAAトーナメントでベスト16、昨季はベスト8入りをした強豪、ゴンザガ大だ。

 八村は将来の目標を聞かれると「NBAでプレーすること、東京オリンピックで活躍すること」を口にしており、目標実現のためには「NCAAでプレーすることがいちばん近くて、いちばんいい道」と意志は固いが、渡米が決まるまでは決して簡単な道のりとは言えなかった。NCAAでプレーするには、高校の評定平均(GPA)と大学進学適性テスト(SAT)の総合評価がNCAAの基準を満たし、最終的には大学が設ける基準をクリアしなければならない。

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