NBA最小175cmのアイザイア・トーマスが磨く「最強メンタル」 (4ページ目)

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko  photo by AFLO

 自由奔放な発言や生き方を貫き、リングでは挑戦者を次々と退けるメイウェザー・ジュニアは、「人と違い、常識外れだからこそ、参考になる」とトーマスは言う。

 一方、メイウェザー・ジュニアはトーマスに、「自分の考え方の主導権を周りに取らせるな」とアドバイスするという。周囲の評価で自分の目標を下げ、考えを狭めてはいけないというのだ。

「君は5フィート9インチ(175センチ)、本来ならNBAにいるべきサイズではない。それでもいるのだから、世界中でもっともグレートな選手のひとりなんだ。そう信じ、理解し、努力することだ。誰かが決めた枠のなかに、自分をはめようとしてもダメだ」

 メイウェザー・ジュニアからのそんな言葉を聞き、彼の戦いぶりを見て、自分も身長の低い選手としてNBAで生き延びるだけでなく、輝くために必要なメンタリティを吸収してきた。

 12月11日、セルティックスは開幕23連勝中のゴールデンステート・ウォリアーズと対戦。あと1本シュートが決まれば、ウォリアーズの連勝を止めるところまで追い詰めた。しかし、第4クォーター終了寸前に放ったトーマスのシュートはブロックされ、最初のオーバータイム終了寸前のシュートも外れ、セルティックスは2回のオーバータイムの末に敗れた。

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