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NBA最小175cmのアイザイア・トーマスが磨く「最強メンタル」 (3ページ目)

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko  photo by AFLO

 そんなときにアドバイスしてくれたのが、大学時代からメンター(指導者・助言者)として相談に乗ってくれていた、同姓同名の名ガード――アイザイア・トーマス(元デトロイト・ピストンズ/1981年~1994年)だった。

「これは君のキャリアを変える出来事だ。今、セルティックスはプレーオフ圏内まで1ゲームのところにいる(2015年2月19日に移籍)。チームをプレーオフに導くんだ」

 テキストメッセージで、トーマスの背中を押してくれた。

 それを読んで心機一転したトーマスは、前向きな気持ちでセルティックスに移籍。実際、トーマス加入後のセルティックスは20勝10敗と急上昇し、イースタン・カンファレンスの第7シードに入ってプレーオフに出場した。自分の気持ち次第では、「失敗に見えることも成功に変えることができる」と教えられたのだ。

 トーマスがそういったメンタリティを研究しているのは、ブルース・リーだけではない。ボクシング界の無敗の王者――フロイド・メイウェザー・ジュニアとは5年来の友人だ。ラスベガスでメイウェザー・ジュニアのワークアウトを見学して以来、同じぐらいのサイズのふたりは意気投合し、付き合いが始まった。

「僕らはふたりとも小さく、『絶対にできない』と言われてきたことをやってきた。彼が無敗のキャリアで世界を驚かせてきたように、僕も世界を驚かせようとしている」と、トーマスは共通点を語る。

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