2014.03.13

【NBA】ベテラン揃いのスパーズ。世代交代は大丈夫か?

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi 是枝右恭●写真 photo by Koreeda Ukyo, Getty Images

 2013-14シーズンも安定した強さを発揮し、ウェスタン・カンファレンス1位の座に君臨しているサンアントニオ・スパーズ。3月12日現在、レギュラーシーズンで47勝16敗(全82試合)をマークしており、17年連続プレイオフ進出は間違いなさそうだ。過去10年間、毎年カンファレンス8位以内に入り、1度も欠かさずプレイオフに進出しているのは、スパーズとデンバー・ナゲッツの2チームのみ(ナゲッツは10年連続)。昨年もファイナルへと駒を進めた「常勝軍団」に、はたして弱点はないのか。「ミスター・バスケットボール」こと佐古賢一氏に、今シーズンのスパーズを分析してもらった。

スパーズの「ビッグ3」を支えるまでに成長したクワイ・レナード たしかに今シーズンも、サンアントニオ・スパーズは変わらぬ強さを発揮しています。ただやはり、ケガの不安はスパーズの場合、特に付きまといますね。「ビッグ3」の主軸であるティム・ダンカンは37歳、マヌ・ジノビリが36歳、そして若手と言われていたトニー・パーカーも31歳。年々高齢になっていること、そして3人とも腰やひざなどに持病を抱えていることは隠し切れない不安材料です。その古傷の痛みがいつ再発し、戦力に穴が開くののか、スパーズを指揮するグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)も気が気でないでしょう。昨シーズンは主力を欠きながらファイナルまで進んだものの、最後はマイアミ・ヒートの勢いに押し切られてしまいました。今シーズンも主力メンバーが全員揃ってプレイオフを勝ち上がる可能性は低いと思います。

 また、長年に渡ってビッグ3が君臨していることで、チーム内にマンネリが生じる危険性もはらんでいます。競争意識が希薄になると刺激がなくなるので、コートでプレイしていても、「こんな感じで試合が展開するんだろうな」という計算が先行してしまい、結果的に最後の粘りがなくなってしまうのです。そういう雰囲気になると、試合終盤にイージーなミスが生まれ、勝ち星を取りこぼすようになります。僕も現役時代、同じような経験をしました。いつも同じメンバーでプレイしていると、レギュラーシーズンは順調に勝っていても、大事なプレイオフでなぜか歯車が狂ってしまい、「なんでだろう?」と焦っている間に負けてしまったのです。2010-11シーズン、スパーズはウェスタン・カンファレンスを1位でプレイオフに進出しながらも、第8シードのメンフィス・グリズリーズに2勝4敗で敗れ、足もとをすくわれた苦い経験があります。いくらレギュラーシーズンで安定していても、あのときのように突然チームの歯車が狂うかもしれないという怖さは否めません。