【NBA】ドワイト・ハワード擁する新生ロケッツは危険大! (3ページ目)
ただ、ロケッツにも課題がないわけではありません。まだ序盤ですが、今シーズンのロケッツを見ていると、「ゲームの終わり方」が良くないのです。ゲームの前半は主導権を握っているのですが、最後の最後でひっくり返されるゲームが多いように感じます。「ゲームの進め方」というのは、NBAレベルの選手なら、そんなに難しいことではないのです。さまざまな経験を積んでNBAの世界に飛び込んでいるわけですから。しかし、「ゲームの終わり方」をイメージできるようになるには、あと2~3年は同じメンバーで構築していくことが必要となってきます。よって、ロケッツにすぐ結果を求めるのは、まだ酷な話かもしれません。今シーズンもプレイオフには進出すると思いますが、優勝するレベルに到達するには、もうすこし時間が必要でしょう。
ただ、今のロケッツは、NBAをいずれ制するだけの潜在能力を秘めているチームだと思いますよ。ハワードとアシックが27歳、パーソンズとリンが25歳、そしてハーデンが24歳――。若いチームなので、一度勢いに乗ると面白い存在になるでしょう。シーズン途中にベテランというアクセントを加えると、大化けする可能性も十分にあります。「ゲームの終わり方」を学べば、台風の目になるでしょうね。生まれ変わりつつロケッツは、危険大ですよ。
取材協力:WOWOW
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著者プロフィール
佐古賢一 (さこ・けんいち)
1970年7月17日生まれ、神奈川県出身。179cm/ポイントガード。北陸高→中央大→いすゞ自動車→アイシン精機。日本を代表する司令塔として活躍し、『ミスターバスケットボール』と呼ばれる。的確な判断力と要所の得点力で、JBLリーグ優勝9回、全日本選手権優勝12回を果たす。2011年に現役引退。
WOWOW(http://www.wowow.co.jp/sports/nba/)でNBA解説など活躍の場を広げている。現在はJBA理事ナショナル男子を担当。近況はコチラ
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