2012.05.29

【NBA】レブロンはジョーダンを越えられるか?

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi
  • 高須 力●撮影 photo by Takasu Tsutomuphoto by AFLO

あのマイケル・ジョーダンをも超える才能を持つと言われているレブロン・ジェームズ  マイアミ・ヒートがついにファイナル4まで勝ち残りました。注目はやはり、今シーズンのNBA最優秀選手(MVP)に選ばれたレブロン・ジェームズです。昨年のファイナルでダラス・マーベリックスに屈したリベンジを果たすことができるのか。カンファレンス・ファイナルのボストン・セルティックス戦は、まさに正念場でしょう。昨年は精神的な弱さを指摘されたレブロンですが、今年のプレイを見ていると、やっぱりすごい選手だと改めて思います。ここ4年で3度(2008-09、2009-10、2011-12シーズン)、MVPを受賞していますが、レブロンのスタッツ(個人成績)を見れば当然ではないでしょうか。というのも、レブロンほどの選手になれば、「毎年同じパフォーマンスをすれば同じ数字を残せる」というわけではないからです。

 対戦する相手チームは、どうすればレブロンを止められるのか、毎年ものすごく研究してシーズンに臨んできます。レブロンの細かなクセを分析し、対策を練り、それに適したシフトを敷いて試合に挑んでくるのです。そんな過酷な状況でも、レブロンは毎年、コンスタントに安定した数字を残しています。もし、レブロンが前年と同じレベルのままなら、きっと数字を下げているでしょう。毎年、バスケットのレベルを進化させていくことは、本当に容易なことではありません。

 過去2度MVPを受賞したクリーブランド・キャバリアーズ時代は、レブロンのアイソレーション(※注)で自らシュートを打つ機会が多く、ボールを雑に扱うことも多かった。しかし、移籍したヒートにはドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュらがいるので、ファーストオプションでレブロンがゴールを狙う時間帯は少ないんです。それでも、アベレージが変わっていないんですから、常に進化している証拠でしょう。周囲の選手を立てながら自分も最低限のレベルをクリアするというのは、なかなかできることじゃありません。

(※注)1対1を仕掛けやすいように企図されたフォーメーション