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【F1】2024年の10大ニュース(後編)「トヨタとホンダのサポートで夢を叶える次の日本人ドライバーは?」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 その一方で、これまでノーマークでどのF1チーム育成プログラムにも所属していなかったガブリエル・ボルトレートが、2023年のFIA F3を制してマクラーレン育成入りし、2024年はF2のチャンピオンに輝いてF1昇格を決めた。F3とF2をそれぞれ初年度で制したのは、シャルル・ルクレール、ジョージ・ラッセル、オスカー・ピアストリといったトップクラスのドライバーだけが成し得た技だ。

 そのボルトレートとタイトルを争ったイザック・アジャはレッドブル育成。F2ランキング2位に終わったものの、セルジオ・ペレスの離脱により空いたRBのシートに抜擢され、2025年のF1デビューが決まった。彼もすでに昨年からFP1出走やテスト走行を重ねており、F1における実力は証明済みだった。

 これに加えて、2023年のF2ランキング3位のジャック・ドゥーハンも所属していたアルピーヌからのデビューが決まり、2025年は5人ものルーキーが生まれることになった。彼らがどんな走りを見せるのかも楽しみだ。

(9)秋から春開催に移行「日本GP」が大成功

 1987年から35年にわたって秋の風物詩だった日本GPが2024年は4月に行なわれ、初めての春開催となった。

 当初はさまざまな懸念もあったものの、フタを開けてみれば満員御礼。秋開催の問題点であった台風に影響されることもなく、桜の咲くなかで天候にも恵まれ、現地を訪れた人々にとっては心地のいいレース週末になったはずだ。

 新年度・新学期のタイミングと重なったことで、観戦に行けなかった人もいたかもしれない。しかしその一方で、この季節だからこそ見られた景色もあり、大勢の人が鈴鹿を訪れた。

 春の鈴鹿で刺激を受け、そこからまだ8カ月もシーズンが残っていることもあり、海外観戦に目を向けたファン層も一定数いたようだ。その人たちが海外のグランプリを知り、鈴鹿のよさもあらためて知り、また来年の春に鈴鹿へと戻ってきてくれるはずだ。

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