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【F1】角田裕毅がアブダビGP直後のテストに臨む レッドブルのマシンで「違いを楽しみたい」 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【RBマシンとの違いを楽しみたい】

 たとえポイント獲得という形でなくても、どんなことでも自分らしくレースをし、自分の力を最大限に発揮したい──。そんな角田の意地が随所にあふれていた。

「もちろんこの結果は満足のいくものではないですけど、今日のレース中に僕がどんなふうにアプローチしていたか、最後まであきらめずに走ったことと、走りのクオリティは悪くなかったんじゃないかと思います」

 Q3や入賞を狙える速さのマシンがなければ、その結果を示すことはできない。今、自分の手にあるもので最大限の走りをすることしか、ドライバーにできることはない。

 アブダビGP週末の角田は、やれるだけのことはやりきった。

 そして2日後のテストでは、レッドブルRB20をドライブする。

「F1でこのチーム以外のマシンに乗るのは初めてなので、すごく楽しみにしています。同じようなマシンではありますけど(VCARB 01とは)かなり違うはずなので、ワクワクしていますし、楽しみたいと思っています。それと同時に、チームに対して今後の開発につながるような、できるかぎりいいフィードバックをすることに集中しています」

 2025年のシートは、このテストだけで決まるわけでも、アブダビGPの結果だけで決まるわけでもない。シーズンを通して見せてきた走りと成長のすべてが評価対象となり、結論が導き出される。

 だから角田も、このテストに向けて変な気負いはない。あるのは自信だけだ。

「ランプランはまだ何も聞いていませんけど、基本的にチームが指示するとおりのことをやるつもりです。パフォーマンスランができなかったとしても、それ以外のところでチームに印象づける走りができればと思っていますし、その自信はしっかりとあります」

 自分にやれることをすべてやり、あとはチームの判断に委ねるしかない。

 いや、チームの判断だけなく、純粋なレースだけでもなく、さまざまな要素による綱引きが行なわれたうえで、トップチームたるレッドブルのシートは決まる。

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