角田裕毅が今季ベスト&ワーストを語る「あれが今年一番のミス。でも全然、後悔していない」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「そういったところでFIA(国際自動車連盟)と喧嘩をしても仕方がないし、最初は(自分だけ差別されているのではないかという)ちょっと変な考えもありましたけど、向こうの言っていることにも一理あったので、そもそもそういった(審議対象になる)ことがないようなレースをしたいなというふうに気持ちを切り替えました。だから、あの件に関してはもう忘れて、気にしないようにしています」

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 こうしたところに、外から見る角田裕毅のイメージと、本当の角田裕毅の間に大きなギャップがあるように思う。

 無線で喚(わめ)いている場面だけが切り取られてテレビで放送されたり、マシンを降りた直後の興奮冷めやらぬ時の感情的なコメントがひとり歩きしたりしていることが少なくない。

 しかしその後、客観的に自分を見つめ直し、反省し、実は心を入れ換えて自分だけ一歩先に進んでいたりする。外から見ている我々よりも、実は一歩も二歩も成熟しているのが角田だったりするのだ。

 ランド・ノリス(マクラーレン)やアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)をはじめ、今シーズンのさまざまな場面で角田と戦ってきたドライバーたちは、角田のことを驚くほど高く評価している。彼らは自チームのデータ分析によってアルファタウリAT04のマシン性能を知っており、そんなマシンで角田がいかにレベルの高い走りを見せているかを理解しているからだ。

 それを証明することが3年目の今年、開幕の頃から口グセのように語ってきた「全レースで全力を出しきる」という目標であり、それがある程度達成できたという手応えが「7.5点」という自己評価なのだ。

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── 周りのドライバーたちの評価も含め、F1という世界のなかで角田選手のポジションが上がってきているように感じます。

「そうですね、特にそこは今年、自分でも集中してきたところです。自分の立ち位置を上げることをメインに考えてきました。

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