角田裕毅はアルファタウリ最終形態マシンに手応え「競争力はベターなはず」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

【心強いダニエル・リカルドのフィードバック】

 今回のアメリカGPでは、第14戦オランダGPで骨折を負って戦線離脱していたダニエル・リカルドが復帰する。彼の経験に基づいたフィードバックもあり、レース週末に対するアプローチという点でも心強い。

「復帰までは、思っていたよりもタフだった。ただ、弱気になっていただけで、実際にはそんなにタフじゃなかったかもね(笑)。事故の瞬間から骨折したのはわかっていたけど、最初はそんなにひどくないと言われたんだ。でも、手術をしたら思っていたよりもかなりひどくて、だから余計に長く感じてしまったんだろうね」(リカルド)

 この間にアルファタウリのマシンがどれだけ改善されたか、リカルド自身も1カ月半ぶりのドライビングを楽しみにしている。

「シンガポールGPで大きなアップデートをしてかなりポジティブだったから、僕が乗っていたときよりもよくなっているんじゃないかと期待しているよ。僕にとってはまだ今年3戦目のレースで、完全に慣れてはいない。だけど、それを言い訳にするつもりはないよ」

 今週末は前戦カタールに続きスプリントレースが行なわれるため、フリー走行は1時間しかない。そして3連戦の最後のサンパウロGPもスプリントレースとなるため、スプリント週末で3日間すべてをうまくまとめ上げられたことがないアルファタウリとしては、ここでしっかりと自分たちの仕事を果たしておきたいところだ。

 ライバルたちとのポイント差は決して小さくない。残り5戦で追いつき追い越すために、絶対にここで流れを取り戻しておかなければならない。

プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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