F1シーズン後半戦開幕。首位フェルスタッペンは2位ルクレールと80点差あっても「残り9戦あるなら9勝する」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 約1カ月の夏休みが終わり、F1は残り9戦のシーズン後半戦に突入する。3週連続開催から3つのダブルヘッダーと、猛スピードでシーズン閉幕まで突き進む後半戦になるはずだ。それだけに、この初戦ベルギーGPは重要になる。

 マックス・フェルスタッペン対シャルル・ルクレール、レッドブル対フェラーリの選手権争いは、圧倒的に前者優位の様相だ。だが、マシンの戦力だけを見れば、そうとは言いきれない。

選手権首位でシーズン後半戦を迎えるフェルスタッペン選手権首位でシーズン後半戦を迎えるフェルスタッペンこの記事に関連する写真を見る そのことはレッドブル自身が最もよくわかっており、フェルスタッペンも前半戦に繰り返し述べてきた見方はスパ・フランコルシャンに来ても変わっていない。

「誰もこんな状況になるとは予想していなかったと思うけど、このポイント差は実際の競争力を反映したものだとは思っていないよ。ここまでのレースではすべて、どこかのチームが独走したことなんてなかった。どのレースもほんのわずかなマージンで優勝が決まっているし、それはこれから先のレースでも続くものと僕は思っている。フェラーリを打ち負かすのは簡単ではない」

 フェラーリは信頼性不足やチームのミス、ドライバーのミスで、いくつもの勝てるレースを落としてきた。ルクレールもフェルスタッペンと同じく、両者の実力差は極めて小さいと見ている。

「まだチャンピオンシップ(を制すること)は可能だと信じている。もちろん、ものすごく難しいチャレンジになることは間違いない。でも、僕は最後の最後まで信じ続ける。シーズン前半戦は本当にアップダウンだらけで、感情も積もり積もって疲れきっていたから、夏休みは本当に必要だった。

 レッドブルと僕らの差は極めて小さいし、僕らのほうが少しだけ速い時もあれば、彼らのほうが少しだけ速い時もあった。そして今では、メルセデスAMGもトップ争いに加わってこようとしている。そんななかで優勝できるのは、レース週末をすべてまとめ上げることができた者だ。それが、2チームのどちらが勝者になるかを決めるんだ」

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