F1シーズン後半戦開幕。首位フェルスタッペンは2位ルクレールと80点差あっても「残り9戦あるなら9勝する」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

成長著しいメルセデスAMG

 そしてふたつ目は、フレキシブルフロア規制。

 レギュレーションでは「いかなるボディワークもリジッド(硬質)でなければならない」と定められているが、剛性テストのないリア側のフロアやフロア底のプランク(10mm厚の木合板)が湾曲しているのではないかと見られるマシンがあり、FIAがテストを強化する。プランクの固定箇所に関しては、脱落等を防止するための安全上の理由から技術レギュレーション自体を変更した。

 こちらもレッドブルは対策不要としているが、フェラーリは対策が必要だと述べており、これも影響を受ける可能性がある。

 対してレッドブルは軽量化モノコックを投入するといい、これによって0.1〜0.15秒ほどのタイムアップが期待される。

「マシンが軽くなれば、いつだって助けになるよ。今はバジェットキャップがあるから、様々なことを計画したうえで開発を進めなければならない。そのなかでも僕らは効果があると思っているから、それを実際にマシンに投入するんだ。来年はまた新たなアイデアもあるだろうけど、いずれにしてもマシンが速くなるのは助けになる」(フェルスタッペン)

 そしてハンガリーGPで見えたように、バウンシング問題を解決してきたメルセデスAMGの躍進も著しい。

 ルイス・ハミルトンは、すぐにトップ争いに加わることができるとは考えていないとしながらも、さらにトップとの差を縮めていく努力を続けると言う。

「僕らはずっとインプルーブしてきているし、チームが一丸となって努力し、すばらしい前進を果たしてきた。シーズン序盤はそうではなかったけど、クルマはどんどん普通のレーシングカーらしい挙動になり、レースができるマシンになってきている。

 ハンガリーGPがその最たるものだったけど、あそこまでギャップを縮めることができたのは、チームにとって大きなブーストになった。これからもタフなレースが続くとは思うけど、僕らは地に足をつけ、そのギャップをさらに縮め続けていけると信じている」

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