次の日本人F1ドライバーは誰か。20歳の歩夢と22歳の万璃音がF1直下カテゴリーに参戦 (3ページ目)
日本政府や厚生労働省が諸外国のような「ウィズコロナの世界観」に踏み出せるか。日本GPの開催可否は、そこにかかっている。3月からワクチン3回接種者の隔離措置がかなり緩和されたことを見ると、その可能性は決して低くはないようにも思えるが......。
(9)次なる日本人F1ドライバーはいったい誰だ?
2022年のF1には角田裕毅が唯一の日本人ドライバーとして参戦するが、直下のFIA F2にはふたりの日本人ドライバーがF1昇格を目指して戦っている。
まずひとりは、ホンダとレッドブルの育成プログラムに所属する岩佐歩夢(いわさ・あゆむ/20歳)。昨年はFIA F3で序盤こそ苦しんだものの急成長を見せ、FIA F3王者となったデニス・ハウガー(ノルウェー/19歳)とともにレッドブルジュニアドライバーとしてF2昇格を許された。
岩佐は丁寧で堅実なレース運びが持ち味。だが、FIA F3のような激しいレースでは積極的すぎるくらいに攻めなければ前に出ることはできないと学び、スタイルをどんどん変えていった。それと同時に、コンサバティブだったチームのセットアップをアグレッシブな方向に変えさせ、予選でも決勝でも高いピークパフォーマンスが発揮できるマシンへと作り替えていった。
結果はランキング12位と目立たないものではあったが、ハンガリーでは優勝を果たすなど、内容的には十分にレッドブル上層部を納得させるだけのものがあったと言える。
今季は名門チームのひとつであるDAMSからFIA F2に参戦する。昨年はチームランキング8位と低迷したが、レースペースのよさに定評があるDAMSだけに、岩佐は持ち味を生かしつつアグレッシブなレースを見せてほしい。
そしてもうひとりは、佐藤万璃音(さとう・まりの/22歳)。育成プログラムに所属せず、自力でここまで戦ってきたドライバーだ。2019年のユーロフォーミュラオープンではスポット参戦の角田よりも速く王者に輝き、2020年末には角田とともにアルファタウリでF1テストも経験している。
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