トヨタがリベンジ、ホンダは悲劇。まさかの2年連続、スーパーGT最終戦で大逆転劇

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 2021年のスーパーGT最終戦、第8戦・富士----。ホンダ、トヨタ、日産がしのぎを削るGT500クラスは、昨年に続いて今年も最終戦でチャンピオン争いが決着する流れとなった。

 第7戦・もてぎを終えた時点で、ランキングの上位を独占しているのはホンダ勢。今シーズンここまで4勝を挙げている活躍ぶりを考えると、「最終戦はホンダ同士の王座争いになるだろう」と予想する関係者が大半だった。

今季初優勝で年間王者にも輝いたトヨタ36号車今季初優勝で年間王者にも輝いたトヨタ36号車この記事に関連する写真を見る ただ、最終戦の舞台となるのは、トヨタGRスープラのホームコースである富士スピードウェイ。さらに最終戦では、獲得ポイントにかかわらずサクセスウェイトが全車ゼロとなる。開幕戦の"ノーウェイト勝負"では圧倒的な強さを誇ってきたトヨタだけに、その強さがどう出てくるのかも注目された。

 第7戦を終えてのドライバーズランキングは下記のとおり。

1位 山本尚貴(ナンバー1/STANLEY NSX-GT) 60ポイント
2位 牧野任祐(ナンバー1/STANLEY NSX-GT) 57ポイント
3位 野尻智紀/福住仁嶺(ナンバー8/ARTA NSX-GT) 55ポイント
4位 塚越広大/ベルトラン・バゲット(ナンバー17/Astemo NSX-GT) 52ポイント
5位 関口雄飛/坪井翔(ナンバー36/au TOM'S GR Supra) 44ポイント
6位 平峰一貴/松下信治(ナンバー12/カルソニックIMPUL GT-R) 43ポイント
7位 大嶋和也/山下健太(ナンバー14/ENEOS X PRIME GR Supra) 40ポイント

 11月27日の朝に行なわれた公式練習、それは現実となる。トヨタ勢が好タイムを連発し、上位を独占。午後の公式予選ではナンバー14のENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がポールポジションを奪ってボーナスの1ポイントを獲得し、首の皮一枚でチャンピオン争いに残った。

 そして、すべての決着がつく翌11月28日。決勝レース直前のウォームアップ走行でもトヨタ勢がトップ5を独占する結果となり、確実に流れが変わりつつあるという印象を受けた。

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