フェルスタッペンとハミルトンの危険なバトル。大きな代償を払ったのはどっち (5ページ目)
イタリアGPを制したのはマクラーレンのダニエル・リカルドこの記事に関連する写真を見る メルセデスAMGは、回生エネルギーをストレートエンドではなく中間加速でより多く使い、ストレートエンドの車速は落としてでも1周を速く走るというエネルギーの使い方をしていた。そういった面からも、ホンダとしては学べることがあるかもしれない。
「おっしゃるとおり、見たところ(データ上に)違うところもありますから、それがどういう使い方をしているのかというところから紐解いて、我々のアプローチと違うところがあるのか、それが我々のパッケージではそれがどんな効果をもたらすのか、よりよい方向にあるというならばそこから学ばせてもらおうと思っています」
次のロシアGPもパワーがモノを言い、メルセデスAMGが伝統的に得意としてきたサーキットだ。3グリッド降格ペナルティを科されたフェルスタッペンは、もともとこの抜きやすいソチ・オートドロームで4基目のパワーユニットを投入し、ペナルティを消化する計画だと言われていた。
となれば、モンツァで失ったものは実際のところほとんどない。むしろ選手権争いの相手であるハミルトンより2点多く獲得し、相手の勝利の可能性を奪い取ることができたという意味では、勝利にも等しい結果だった。
ただし、それに満足するのではなく、フェルスタッペンもチームもホンダも学ぶべきところは学び、前へと進まなければ、頂点に立つことはできない。どんなに優れたマシンを持っていようとも、どんなに有利な立場にいようとも、F1はそれがあっという間に一変してしまうほど厳しい世界なのだということをまざまざと見せつけられたイタリアGPから、それを学んでほしい。
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