フェルスタッペン、接触したハミルトンにチクリ。「押し出されないことを願うよ」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 フェルスタッペンもハミルトンも、このハンガロリンクでは"王者に相応しい走り"ができるか否かが試されることになる。

 一方、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)にとっても、決して平坦ではなかったシーズン前半戦を締めくくるレースが必要だ。

「最初の8戦はアップダウンがたくさんあって、ジェットコースターのようなシーズンでした。序盤戦はレースペースに安定感がなかったし、自分の置かれた状況もマシン自体もコントロールできていなかった。そこから安定したラップタイムを刻めるように努力して、ここ3戦は大きなクラッシュもなかったし、安定したポジションでレースができていると思います」

 前のめりになりがちだったアプローチを変えて臨んだレッドブル・リンクでの2戦は安定した走りを見せ、シルバーストンでは60分のフリー走行のみで挑まなければならなかった予選でQ1落ちという不利を被ったものの、粘りの走りで10位入賞を果たした。

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 ハンガロリンクは極めて抜きにくいサーキットゆえに、予選順位がこれまで以上に重要になる。同じような環境のモナコではFP2でクラッシュを喫し、予選で全力を出し切れなかった。このハンガロリンクではどこまで戦えるか。

 角田にとっては第8戦以来獲ってきたアプローチの集大成が、このハンガリーGPの予選になる。ここで好結果を出すことができれば、角田にとっては大きな自信になり、夏休みに分析を行なううえでの好材料にもなる。シーズン後半戦の躍進にもつながるだろう。

 それぞれのシーズン後半戦を見据えた今週末のハンガリーGPで、彼らがどのような走りを見せてくれるか。さまざまな思いが交錯するシーズン前半戦最後の週末が始まろうとしている。

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