レースクイーンがラリードライバーに転身。世界最高峰のWRC出場へ前進 (4ページ目)
ーーその後、レースクイーンを続けながら、2011年からは国内最高峰の全日本ラリーに参戦し、サーキットのレースにも積極的に出場しています。レースクイーンなどのタレント活動と、ドライバーの仕事を両立させるのは大変ではないですか?
いとう 私は主に「箱車」といわれるツーリングカーのレースやスーパーGT、スーパー耐久のレースクイーンをしていましたが、「私も出たいなぁ」といつも思っていました(笑)。
初めてレースクイーンとしてサーキットに行った時のことは今でも鮮明に覚えています。コスチュームはお腹が出ていて、スカートが短くて、足もめっちゃ出ていました。しかも何台ものカメラを向けられます。そんな経験はこれまでなかったので、びっくりでした。とにかく恥ずかしいというのが一番印象に残っています。
レースクイーンで大変なのは暑さ、寒さに耐えること。見ている人からすると「なんか涼しそうだね」などと言われますが、夏は全然涼しくないんです。冬も「寒いのに薄着で元気だね」と声をかけられることもありますが、寒いし、ツラかったですね(苦笑)。
それでもレースクイーンの仕事は楽しかったです。やっぱり大好きなレースを誰よりも近くで見ることができますから。ドライバーとメカニック、エンジニアがどんな風に会話をしているのか、よく聞いていました。それで、自分がドライバーとして走る時はその話し方を真似したりしていました(笑)。
(後編につづく)
【profile】
いとうりな
1986年10月24日生まれ。神奈川県出身。愛称は「りなっち」。学生時代にスカウトされ、グラビアモデルやレースクイーン(RQ)の仕事を始める。F1やスーパーGTなどのトップカテゴリーでRQとして活躍。当時、遊びでやったカートをきっかけにモータースポーツにハマり、11年から全日本ラリーに参戦。20年はまた86やMINIのワンメイクレース、競争女子選手権(KYOJO CUP)などでも幅広く活躍。20年、世界ラリー選手権(WRC)に参戦予定だったがコロナ禍で大会が中止に。来年以降の参戦を目指す。趣味はプラモデル作り。
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