レッドブル・ホンダの敗因を検証。ハミルトンの圧倒的強さが際立つ (3ページ目)
また、予選で0.252秒差に迫ったとはいえ、マシンパッケージとしての速さも十分ではなかったと、フェルスタッペンは言う。
「今日は間違いなく、ミディアムがベストタイヤだったと思う。メルセデスAMG勢はハードタイヤに履き替えたけど、それもいいタイヤではなかったと思う。つまり、僕がミディアムでスタートしていたとしても、ハードタイヤに換えてから大きくペースを落としていただろう。いずれにしても、僕らのポジションはここ(3位)だったと思うよ」
メルセデスAMGがダウンフォースを削って最高速重視のセットアップで挑んだのに対して、レッドブルは金曜から一貫してハンガリーGPと同じマキシマムダウンフォースで走り続けた。
F1史上最多の92勝目をマークしたルイス・ハミルトン コーナーの途中で突然スピンするマシンが多々見られたように、極端に路面がスリッパリーでリアのグリップが抜けやすいサーキットでは、リアの不安定なRB16の悪グセが出やすく、速く走るにはダウンフォースをつけるしかなかった。
「リアのグリップが必要とされるサーキットでは、僕らはマシン挙動がブレイクしやすい。一方、そういうところでは彼ら(メルセデスAMG)がとても強いんだ」
コース特性と路面コンディションによるものもあったが、不確定要素が多い状況下でメルセデスAMGとルイス・ハミルトンは完璧な仕事をやってのけた。だからこそポールポジションを奪い、勝利を収めた。そのハミルトンの安定感が、92勝という史上最多勝記録につながっている。
「彼がものすごく速いドライバーだということは誰もが知っているけど、ものすごくコンシステント(一貫性のある状態)で、本当に滅多にミスを犯さないのも強さの要因だ。だからこそ、これだけの期間でこの結果を残すことができたんだと思う。本当にすごい」(フェルスタッペン)
レッドブル・ホンダはアルガルベで、見た目以上に大きなメルセデスAMGとの差に打ちのめされた。
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