レッドブル・ホンダの敗因を検証。ハミルトンの圧倒的強さが際立つ (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Boozy

「今週は走り始めからタイヤのグリップがなく、とくに温度管理を含めてタイヤマネジメントが難しい週末でした。それをうまくセットアップやドライビングで詰め切れたチームとドライバーが強かったのかなと思います」(ホンダ・田辺豊治テクニカルディレクター)

 リアが不安定なマシン特性は改善されてきているものの、いまだにアレクサンダー・アルボンは大きく苦戦を強いられている。フェルスタッペンに比べてペースが遅いうえ、異常なタイヤ摩耗に苦しんだことを見ても、まだまだ改善が必要だといえる。ホーナー代表は言う。

◆「ホンダF1撤退。フェルスタッペン、ガスリーの思いは?」はこちら>>

「アルファタウリに比べて、我々のマシンが難しいクルマだというのもある。我々のクルマのリアはセンシティブで、ドライバーを怯えさせるようなマシンなんだ。マックスは信じられないくらいそれをうまく乗りこなしているが、ほかのドライバーは苦しむ。それは事実だ」

 ポルトガルGPでメルセデスAMGがレッドブルより40点多く獲得すれば2020年のコンストラクターズタイトルが決定するという状況下で、なんとか惨敗は阻止した。しかし、1週間後のイモラ(第13戦エミリア・ロマーニャGP)でメルセデスAMGよりも33点多く獲得できなければ、彼らの8年連続タイトル獲得が決まる。

 それが今、レッドブル・ホンダが直面している現実だ。

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