レッドブルとホンダが一致団結。トラブルを乗り越え「雨降って地固まる」 (3ページ目)
フェルスタッペンは中団グループと僅差の争いになることを危惧する。
「僕らは過去ここでパフォーマンス的にすばらしい週末を経験できていない。だから今週末も奇跡は期待していない。長いストレートがたくさんあるし、90度コーナーも多いからだ。
コーナーが短いから、そこで大きな差をつけることができない。だから、ムジェロのようなサーキットに比べると中団グループとの差もあまり開かないだろう。もちろん、目標は表彰台に上がることだよ」
ソチ・アウトドロームでは、2014年の初開催からメルセデスAMGが6年連続で勝利を収めている。とはいえ、昨年はポールポジションを獲得したフェラーリがセーフティカーの不運に見舞われるまで勝利確実の展開だった。
また、全開率が67%に達するなど、パワーがものを言うサーキットでもある。しかし、つけ入る隙がまったくないわけではないと、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は一縷の望みを持つ。
「ソチはメルセデスAMGに合ったサーキットだ。彼らがより一層の速さを見せるだろう。しかし、今年はこれまでのレースがそうであったように、タイヤのデグラデーション(性能低下)が興味深い要素になるかもしれない。
彼らはムジェロでも縁石を避けて走るように指示を出していたし、タイヤに対してかなり神経質になっているのがわかる。だから我々がコンペティティブな走りをできれば、彼らに少しばかりのプレッシャーをかけることができるだろう。そういう時にこそ、何かが起きるんだ」
金曜フリー走行では、やはりメルセデスAMGの圧倒的な速さを見せた。一方でレッドブル勢は、レスダウンフォースの空力パッケージをトライしたフェルスタッペンが大苦戦を強いられて7位。中団グループにも飲み込まれ、予選でトップ3に入ることも難しいのではないかという状況に直面した。
ここから予選・決勝に向けてどのように戦っていくのか。苦境に直面した時こそ、レッドブル・ホンダの力が問われることになる。
3 / 3