2020.09.29

新世代が台頭するMotoGP。抜け出すヤマハを安定度増したスズキが追う

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●写真 photo by Takeuchi Hidenobu

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 混乱と混戦が続く2020年シーズンのMotoGPに、ひとつの傾向がはっきりと見えてきたような、そんなレース内容だった。 

第9戦カタルーニャGPで優勝したファビオ・クアルタラロ 第9戦カタルーニャGPで優勝を飾ったのは、今季3勝目のファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)。MotoGPクラスの初戦となった第2戦スペインGPと、続く第3戦アンダルシアGPを2週連続で制し、今シーズンの主役に躍り出たが、その後は苦戦を強いられて転倒や下位に沈む結果が続いていた。

「この5戦はずっと厳しいレースが続いて、たしかにそこからたくさんのことを学べた。でも、今日はとにかく表彰台に戻れて本当によかった」

 レース後にクアルタラロはそう話して安堵の笑みを浮かべたが、彼の言葉にあるとおり、今回は6戦ぶりの表彰台で存在感を取り戻し、序盤2戦の速さが決して幸運や一時の偶然などではなかったことを結果で証明した格好だ。

 例年ならカタルーニャGPは6月上旬の初夏に開催され、高い温度条件にどう対応するかがレースを左右する重要な要素になる。だが、今年は9月下旬の開催である。気温は10数度、路面温度も20度に届くかどうかという冷えるコンディションの中でどれだけ高いパフォーマンスを発揮できるか、が勝負の決め手になった。