ホンダのモンスターマシンを操った悲運の天才。ダニ・ペドロサの功績 (7ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 そして、KTMのテストライダーとして開発スタッフとミーティングを行なう際には、自作のレジュメを準備するともいう。コンピュータで作成した資料をプリントアウトして持参し、会議の席で技術者たちに配布する。ミーティングの最中には、ホワイトボードも使って説明を行なうのだとか。

「あんなことまでする、というかできてしまうテストライダーを、初めて見ましたよ」

 そういって、KTMのある関係者は実に愉しそうに微笑んだ。そんなところもまた、いかにも現在のダニ・ペドロサらしい姿、といえるのかもしれない。

【profile】 
ダニ・ペドロサ Daniel Pedrosa
1985年9月29日、スペイン・サバデル生まれ。15歳でロードレース世界選手権125ccクラスに参戦し、2003年に王座獲得。250ccクラスで04年、05年に連覇を果たし、06年より最高峰のMotoGPクラスに昇格。多くのシーズンで上位争いに食い込んだ。18年に引退。 

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