2020.08.10

レッドブルKTM悲願のMotoGP初勝利。ダークホースの新人が劇的力走

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●写真 photo by Takeuchi Hidenobu

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第4戦チェコGPで初勝利を果たしたブラッド・ビンダー
 最高峰クラスデビュー3戦目の若者が、MotoGPの歴史を作った。

 8月9日に開催された第4戦チェコGPで優勝を飾ったのは、ブラッド・ビンダー。今シーズンからKTM陣営のファクトリーチーム、レッドブルKTMへ抜擢(ばってき)された、南アフリカ共和国出身の24歳だ。

 土曜午後の予選で、ビンダーには確かに勢いがあった。予選では遅い組のQ1に振り分けられたものの、そこですばらしいスピードを見せ、速い選手たちが競うQ2へ進出。Q2でも7番手のタイムを記録。3列目7番グリッドを獲得した。

 とはいえ、彼がまさか日曜の決勝レースで勝利するとは、この段階ではおそらく誰も予想していなかった。今大会でKTM勢は安定した高いパフォーマンスを発揮し、トップ争いをしそうな予感を漂わせていたが、その期待を担っていたのはKTMファクトリーのエース、ポル・エスパルガロだった。

 土曜の予選直前に行なう30分のフリー走行は翌日の決勝とほぼ同時刻で、日曜のレースペースを見定めるには絶好のセッション。ここで一頭地を抜いた安定感を発揮していたのが、開幕2連勝を飾ったファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハ SRT)とチームメイトのフランコ・モルビデッリ、そしてエスパルガロの3人だった。