ホンダのNSX-GTが伝統を捨て変身。ミッドシップ→FRでその影響は? (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu


「NSXがFRになる」のは、周囲からすればビッグニュースに聞こえる。だが現場サイドは、新規定で他メーカーと同じ条件でレースができると、かなり前向きに捉えているのが印象的だった。

 ARTA NSX-GT(ナンバー8)を率いる鈴木亜久里監督は、今年1月の東京オートサロンで体制を発表した際、FR化されたNSX-GTについてこのような見解を述べた。

「(NSXがFRに変わることについて)正直、エンジンがどこに載っているとかは重要じゃないです。やっぱりこのカテゴリーで、同じ規則のなかで対決することが重要です。

 昨年までは正直、すごくストレスの溜まったシーズンでした。ミッドシップハンデでいろいろと制限がついて、他の車両と差がついてしまう状況でしたので。でも、同じルールでみんなが横一線になって戦うのは大事だし、僕は面白いと思っています」

 エンジン搭載位置によってパフォーマンスに差が出るため、レクサス(トヨタ)や日産とは異なるミッドシップレイアウトを採用していたホンダ勢は、最低重量が他車よりプラスされるなどの"ハンデ"を背負いながら参戦していた。

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