フロリダで連日の耐久レース開催。アロンソ&中嶋がWEC王者に王手 (3ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano photo by Panoramic/AFLO

 それにしてもWECには、トヨタがアウディやポルシェ、プジョーを相手に戦っている間にセブリングに来てほしかった。最新鋭ハイブリッド・レーシング・プロトタイプの速さはすさまじく、セブリングの全長3.74マイルのコースでは、IMSA(国際モータースポーツ協会)の現トップ・カテゴリーであるデイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(Dpi)より5.5秒も速かった。

 一方、翌日の土曜日に行なわれたIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンズシップ第2戦のセブリング12時間。Dpiにはキャデラック、マツダ、ニッサン、アキュラ(ホンダ)の4メーカーのマシンが出場してしのぎを削っており、バトルは非常にエキサイティングだ。

 セブリング12時間はスタートの朝から雨が降り、40分ほどペースカー先導でレースを進めると、12周目にグリーンフラッグとなった。路面はすぐに乾き、そこからはハイペースバトルが展開される。

 予選でポールポジションと予選3位だったアキュラARX-05(チームペンスキー)は、首位スタートだったカーナンバー6が、雨のためなのか電気系のトラブルに見舞われ、早々に後退。もう1台のカーナンバー7も、レインタイヤの空気圧がコンディションにフィットしておらず、ハンドリングが悪くて、こちらも順位を下げた。

 今年がシーズンフル参戦2年目のアキュラだが、ここまでまだ1勝と、チーム・ペンスキーのオペレーションでもなかなか勝てずにいる。今季のIMSA開幕戦デイトナでは、雨が降るまでトップ争いをリードしており、セブリングでの優勝が期待されていたが、スピンやコースアウトによってトップから2周以上、離されることになった。 

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