ピットに「滑り込みセーフ!」。
インディ界の「幸運男」が今季2勝目 (4ページ目)
別に不正行為を働いて優位を手に入れたのではなく、タイミングを活用しただけ。それはルールのもとでの戦いの一部であり、批判のしようがない。また、ピットがオープンになると、多くのマシンがいっせいにピットロードへとなだれ込み、クルーたちによる100分の1秒を争うエキサイティングな戦いが繰り広げられる。この"副産物"はインディカーの大きな魅力のひとつになっている。ファンに歓迎されているのも事実で、「ピットクローズのルールをなくしてしまえばいい」というような単純な話ではない。
しかし、フルコースコーション発生時点の各マシンの所在位置を、オフィシャルはそんなに苦労することなく把握できるのだから、その点を利用して、もっと公平で、しかもレースをおもしろくするルールは作れないものだろうか。主催者のインディカーは考え、議論し、ベストのルールを見つけ出す努力を続けていく必要があるだろう。伝統あるルールには素晴らしいものも多く、目先を変えようとアチコチいじり回せばいいというものではない。ただし、必要だと思われる部分は勇気を持って変える姿勢は貫いていかなければならない。
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