スーパーフォーミュラで激走の新人、ローゼンクヴィストって何者だ? (5ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 今年からスーパーフォーミュラに参戦するローゼンクヴィストにとって、日本のコースはすべて初体験だ。最近ではシミュレーターで事前に練習して本番に臨む若手ドライバーも増えているが、ローゼンクヴィストはコースを覚えるためにそれを活用することはほとんどないという。最近の若手ドライバーのなかでは、非常に珍しいケースかもしれない。

「シミュレーターで練習しても、僕はあまり有益な情報が得られないと思っている。それよりオンボード映像をとにかく繰り返し見るようにしているよ。このコース(富士)はF1も開催されたことがあったし、以前から知っていたけどね。

(次戦の)もてぎはハードブレーキングが必要なコースで、今回とはまたキャラクターが違う。真夏の暑いレースにもなりそうだしね。今回の富士ラウンドに集中していたから、もてぎについてはまだ詳しく調べられていない。これからもっと勉強しないといけないね」

 レース後、次回の第4戦・ツインリンクもてぎについても、そのように展望を語ってくれた。

 今回の2位で、ローゼンクヴィストのポイントランキングは5番手まで浮上。展開次第ではチャンピオン争いに絡める可能性も出てきた。ただ、本人は「欲を言えば早いうちに優勝したいとは思っているけれど、(スーパーフォーミュラは)非常にレベルが高くてタフなのは確か。僕も苦労している部分はあるよ」と冷静に語る。

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