スーパーフォーミュラに「怪物」あらわる。若きGP2王者が驚異の走り (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 ヨーロッパを中心に活動してきたガスリーにとって、日本でのレースは初めて。最初はわからないことや不安なこともあったようで、日本のことをよく知るふたりに連絡を取ったという。ひとりは、同郷の先輩で2009年(当時はフォーミュラ・ニッポン)のシリーズチャンピオンであるロイック・デュバル。もうひとりは、GP2時代から仲のいいバンドーンだ。

「今回の参戦にあたって、先輩のロイック・デュバルに電話したよ。日本でのレースのことや文化的なこと、生活面についても聞いたよ。また、昨年走っていたストフェル・バンドーンとも仲がいいから、彼からもクルマのことについていろいろアドバイスをもらった。レースも生活面もポジティブなことばかり聞けたから、(日本でのレースは初めてだけど)特に心配はしていないよ」

 しかし、いきなり日本にやってきて、日本最高峰のレースであるスーパーフォーミュラで活躍するのは、そう簡単なことではない。

 ここには何年も参戦を続けているドライバーが多く、マシンだけでなく、コースの攻略法も熟知している強者ぞろい。そのため、予選は常に0.001秒単位で順位が変わってしまうほどの接戦で、ほんのわずかなミスも許されないシビアな世界なのだ。

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