「猛獣だね」とドライバーたちが絶賛する
史上最速F1マシンの凶暴度
大きく生まれ変わったF1マシンが走り始めたバルセロナ合同テストで、2017年のF1がどんな変貌を遂げようとしているのか、その片鱗が見えてきた。
ワイドになった今年のF1マシンは、とにかく速い。そして、その挙動は荒々しくワイルドだ。それを見ているだけでも、面白くなりそうな予感が漂っている。
ワイドになったメルセデスAMGのコーナリングは明らかに速くなった「間違いなく去年型よりも、いいビースト(猛獣)だね」
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)はかなり上機嫌だった。
「とにかくダウンフォースが増大していて、コーナリングも圧倒的に速い。まさにドライバーとしては望みどおりのものだね。これまでよりも少し遅くブレーキングをして、これまでよりも速いスピードを残してコーナーに飛び込んでいくことができるんだ。身体に掛かる横Gは明らかに増していて、これまでより少なくとも2Gくらいは強くなっている感覚だった。コーナーの立ち上がりでスロットルを踏み始めるのも早い。間違いなく、今までドライブしたなかで最速のF1マシンだ」
メルセデスAMGに加入したバルテリ・ボッタスも言う。
「これまでよりもダウンフォースが大きくて、グリップが高くて、従来のクルマとはまったく違う。特に高速コーナーの速さとグリップ感、そして安定感は気に入ったよ。(バルセロナの)高速のターン3は全開だし、まさに新時代のF1という感じで、とても興味深かった」
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