3強に次ぐ7位に手応え。ホンダF1「逆襲の土台」は固まってきた (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 ホンダの長谷川祐介総責任者も、レース週末を通して高い実力を発揮できたと語る。

「ドライコンディションできちんと実力を発揮して7位ですから、本来であれば素直に喜べる結果だと思います。想定どおりのペースで、ロングランもよかったですし、クルマの進化も十分に感じられたレースでした。もちろん、パワーの影響が少ないコース特性という要素もあるとは思いますが、少なくともこのサーキットでは、実力でトップ3チームの次まで来てポイントが獲れたと思います」

 ホンダがカナダGPでターボチャージャー、イギリスGPでICE(内燃機関エンジン)の吸気系を改良し、ICE本体の変更前に現状でき得るかぎりの性能を引き出してきたのに対し、マクラーレンもこの数戦は次々に空力パーツを投入してきた。中にはうまく使いこなせないものもあったが、レースごとに微調整を加えて最終的に最適な解(かい)を見つけ始めたようだ。たとえば、ディフューザーなどはオーストリアGPから3戦連続で細かなアップデートが繰り返されてきたし、ハンガリーGPには新型フロントウイングも持ち込まれた。

 曲がりくねったハンガロリンクのコース特性が非力なホンダのパワーユニットのハンディキャップを小さくした面はあるものの、マシンパッケージとしてようやく成熟の域に達してきたことも、この好走の大きな要因になっていると長谷川総責任者は見る。

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