2016.07.26

鈴鹿8耐ヤマハ連覇を阻みたいホンダ勢。
スズキ、カワサキも虎視眈々

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • photo by MOBILITYLAND

 鈴鹿8時間耐久ロードレースが、39回目の夏を迎える。今年も、長い8時間の戦いのなかに、予想もしないいくつものドラマが待ち受けていることだろう。

 勝負は無慈悲で、アクシデントは一瞬の隙を突いて、分け隔てなくあらゆるライダーとチームに襲いかかる。だからこそ、苛酷な灼熱の戦いを誰よりも速く走り切った者たちには最高の栄誉が与えられ、また、最後まで戦い抜き、あるいは志(こころざし)半ばに完走を果たせなかった陣営にも、温かい歓声が贈られる。

今年の鈴鹿8耐には2006年MotoGPチャンピオンのニッキー・ヘイデンも参戦する 今年の優勝候補筆頭は、やはり昨年の覇者「ヤマハ・ファクトリー・レーシングチーム」だろう。ファクトリーチームとして復活した初年度に19年ぶりの優勝を達成した昨年のレースでは、中須賀克行、ポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスというトリオで圧倒的な速さと高い安定感を発揮した。今年のライダーは、中須賀とエスパルガロに、SBK(世界スーパーバイク選手権)で「Yamaha Official WorldSBK Team」から参戦中のアレックス・ロウズが加わる。

 2012年から全日本を4連覇し、今シーズンも連戦連勝中の中須賀と、MotoGPで現在ランキング6位につけるエスパルガロ、そしてMotoGPの技術思想を反映させたマシン・YZF-R1という組み合わせは、最強のコンビネーションといっていい。そこに加わるロウズは昨年、スズキ陣営から8耐に参戦して鈴鹿をすでに経験しており、今シーズンはSBKでYZF-R1を知悉(ちしつ)している。