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弱小チームにもテキサス魂あり。佐藤琢磨がインディ後半戦に手応え (4ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano  松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 ABCサプライ(建築資材のチェーン店)というスポンサーは、もう10年もAJ・フォイト・レーシングのスポンサーを務めている。しかし、まだチームの予算はトップレベルで戦うのには十分ではなく、テストを思う存分にできる体制の確保ができていない。今回の場合など、2カーのうちの1台だけ、つまりは経験豊富な琢磨のマシンだけでも遠征させるという手はあったはずだが……。 
 
 琢磨のチームが強くなるためには、あともう一段の体制強化が必要だ。昨シーズンから2カー体制へと拡大し、エンジニアリング・スタッフの強化も果たした。経験あるチーム・マネージャーを採用し、2台をより効果的に走らせる努力も行なっている。

 琢磨のチームに関しては、ピット・ストップ専門クルーも起用し、大きな成果を挙げている(今回、ロード・アメリカでは2回のストップでそれぞれ1台ずつをパス!)。ラリー・フォイトは一歩ずつチーム力アップを進めてきている。しかし、インディカー・シリーズの競争激化がそのペースを上回っている。

 今回のロード・アメリカ、琢磨はテストなしでも予選前のプラクティスで8番手につけ、トップ6入りが可能なスピードを手に入れた。予選では、クルーの作業ミス(休養したはずだが?)もあってフルにパフォーマンスを発揮できなかったが、雨天のためプラクティス・ファイナルなしで臨んだレースで、琢磨は目覚ましい走りを見せた。

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