【MotoGP】36歳・ロッシが語り尽くした「この先何年も走り続けたい」 (4ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira photo by YAMAHA MOTOR RACING

 ここで、少し矛先を変えた質問をひとつ、投げかけてみた。今年、創立60周年を迎えたヤマハ発動機は、全日本ロードレース選手権でファクトリー活動を再開し、さらに、夏の鈴鹿8耐でも、ファクトリーチームとして参戦することをさきごろ発表した。世界じゅうから錚々たる選手たちが参戦をするこのレースに、ロッシがファクトリーチームから参戦するような意志は、ひょっとして、ありはしないだろうか? すると「8耐は、実はもう一度走ってみたいと思っているんだよ」という意外な言葉が返ってきた。

「ホンダでは勝ったことがあるけど(2001年)、ヤマハではまだ走っていないから、ぜひともヤマハで優勝を味わってみたいんだ。ただ、8耐の開催時期はMotoGPのシーズンで唯一休養できるタイミングで、シーズンを万全の状態で戦うためにこの休養は非常に重要なんだ。だから、MotoGPライダーのうちは、8耐に参戦するのは難しいだろうね。引退したら、考えてみようかな」ということである。

 ともあれ、今週末から2015年シーズンの開幕戦カタールが始まる。決勝レースは、29日午後9時(日本時間30日午前3時)にスタートする。数日後に迫った戦いへ向けて、ロッシは今の心境をこんなふうに語った。

「ヤマハの雰囲気はいつも素晴らしいよ。チーフ・メカニックのシルバノ(・ガルブセラ)以下、スタッフ全員がやる気に充ちていて、すでに臨戦態勢は整っているといってもいいくらいさ。シーズンがはじまるのが待ち遠しいね」

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