2014.07.22

【F1】強さは本物。ウイリアムズ、連続表彰台の要因とは

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 森の中を駆け抜ける長いストレートは姿を消したが、それでもなお、ドイツGPが開催されるホッケンハイムリンクは高速サーキットの部類に含まれている。一見、コンパクトに曲がりくねったレイアウトのようだが、実は直線加速とブレーキング、そしてターンして再び加速を繰り返す「ストップ&ゴー」的な性格が随所に存在しているからだ。

 それはつまり、パワフルなメルセデスAMGのパワーユニットを搭載するマシンが有利であることを意味している。それだけではなく、ダウンフォースを必要とする高速コーナーが少ないという点も、2戦前のオーストリアGPに似ている。

 オーストリアのツェルトベクでフロントロウを独占し、今季初表彰台を獲得したウイリアムズ陣営が、その再現を狙ってこのホッケンハイムリンクに乗り込んできたのも当然のことだった。

 そして、彼らの期待どおり、ウイリアムズは予選で2位、3位を得た。決勝では、スタート直後に3番手スタートのフェリペ・マッサがイン側にいたマクラーレンのマシンと接触して横転し、リタイアを余儀なくされたが、バルテリ・ボッタスは持ち前の安定感ある走りで2位を堅守した。

メルセデスAMGのハミルトンをおさえて2位に入ったウイリアムズのボッタス レース終盤に明らかになったウイリアムズの平均燃料消費量は、1周4.574kmあたり1.94リットル。これは同じパワーユニットを搭載するメルセデスAMGよりも少ない数値で、それだけウイリアムズのマシンの空気抵抗が小さく、ストレート速度が伸びることを意味している。

 予選のクラッシュで20番グリッドからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが猛追を見せ、終盤になって2位のボッタスの背後にピタリと張り付いた。そのハミルトンがコーナーの多いセクター3で0.4秒差まで接近しても抜けないのは、セクター1からの直線区間で、ボッタスがスッと前に離れていくからだった。

「ルイスを抑えるのは本当に大変だった。無線で常に交信をしていて、エンジニアからあらゆる情報を教えてもらい、ポジションを守るためにどのエンジンモードを使えばいいのかといった指示もすごく重要だったし、僕自身も最大限にプッシュしたよ」(ボッタス)