【F1】可夢偉の来季はどうなる?
評価は高くてもシートが決まらない理由
残り4戦、来季シートは未定だが、レースに集中するという可夢偉
「小林可夢偉が来季シート喪失の危機か?」
このところF1のニュースサイトには連日のようにそんな見出しが躍り、日本のファンがやきもきした日々を過ごしている。
だが、当の可夢偉はまったくと言っていいほど気にしておらず、落ち着いた態度を見せている。
「残りのレースをしっかり頑張って、ちゃんと安定してポイントを獲って、最後はメルセデスAMGに(チームランキングで)勝って、気持ちよく『仕事やったぞ!』って言ってシーズンを終われれば、それでいいんじゃないかなと思うんですけど」
世間ではスポンサー資金を持ち込まなければ、ザウバーのシート確保は難しいと報じられている。可夢偉自身がそう語ったとされているが、それは一般論として言ったことが引用されて記事になっただけのことだ。
ザウバー側から「スポンサーを持ってこい」と言われている事実はないという。
「別にそんなハッキリとは言われてないですよ。ただ、なんでこんなに決まらんのやろなって考えたら、多分それしかないやろなって思うだけで。別にチームからカネを持ってこいって言われてるわけじゃないです。まぁ、スポンサーがつけば、それはそれでいいけどね」
現在のF1では、上位以外のチームではドライバーがスポンサーを持ち込んでチームの予算確保に貢献するのが当たり前になっている。中小チームでさえ年間予算は最低でも60億円、できれば80億円は欲しいとされるだけに、主催者側からの分配金だけでそれを賄(まかな)うことはできず、ドライバーを個人的に支援するスポンサー収入に頼らざるを得ないところがあるからだ。
難しいのは、ザウバーが数年先を見越した中期的なチーム予算の安定を図る必要性に直面しているという点だ。
1 / 3