【MotoGP】スペイン人ライダーが表彰台独占。日本人選手は低迷から抜け出せるか?
もてぎで開催された今年の日本GPは、スペイン人ライダーが表彰台を独占した ツインリンクもてぎで開催される日本GPは、年に一度きりのスペシャルイベントだ。選手もファンも関係者も、この日は独特の期待と高揚感が最高潮に達して盛り上がるレース......のはずだが、今年は例年以上に淡々と過ぎていったような感もある。
けっしてレースがつまらなかった、ということではない。日本のレースファンにとって、日本GPは世界最高峰の選手たちに接することのできる数少ない機会だ。
技術の頂点を極めた彼らの戦いはいつ見ても華麗な雰囲気に満ちているし、中小排気量のMoto2やMoto3クラスでも、将来性の豊かな若い選手たちが手に汗握るバトルを繰り広げた。レースそれ自体を見るならば、MotoGP・Moto2・Moto3の3クラスとも充分に満足のいく内容だった。
だが、そこにはひとつ大事な要素が欠けている。
日本人が日本GPに特別な思いを寄せる心のよりどころとなる、日本人選手の活躍だ。
今シーズンは、かつて類を見ないほど日本人選手が低迷する一年になっている。そもそも、参戦選手数がここ20年で最少なのだ。MotoGPクラスはゼロ、中排気量のMoto2クラスは3名(開幕時2名)、最少排気量のMoto3は1名。人数の少なさもさることながら、15戦を終了して、どのクラスでも誰ひとり表彰台を獲得していない。惨憺たる状況、というほかない。
参考までに、MotoGPクラスの日本人選手優勝は、2004年日本GPの玉田誠(ホンダ)が最後。表彰台も、2006年オランダGPの中野真矢(カワサキ)の2位以来、日本人はひとりも登壇していない。中小排気量でも、事情はさほど変わらない。日本人が最後に優勝したのは、2010年カタルーニャGPのMoto2クラス、高橋裕紀。表彰台獲得も、その高橋が2011年フランスGPで2位を獲得したきりだ。
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