検索

【競馬予想】スプリンターズSに挑む香港からの「刺客」ラッキースワイネスを侮るなかれ (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 実際、およそ1年ぶりの復帰戦となったチェアマンズスプリントプライズ(4月27日)では6着。日本から参戦してきたサトノレーヴ(2着)、ルガル(5着)にも先着を許した。さらに、続くGⅢシャティンヴァーズ(5月31日/シャティン・芝1200m)でも、勝ち馬から3馬身離されての4着に終わっている。

 長期休養の影響があるとはいえ、もはや「最強スプリンター」の面影は失われつつあった。香港のかつての絶対王者といったところで、ここでは通用しない、と見られるのも致し方ない。

 だが、同馬のことを完全に無視していいのだろうか。答えは「NO」だ。

 復帰2戦目のラッキースワイネスは4着に敗れたとはいえ、斤量はトップハンデの135ポンド(約61.2kg)。勝ち馬とは12ポンド(約5.4kg)、2、3着馬とは20ポンド(約9kg)もの斤量差があった。

 同レースを勝ったヘリオスエクスプレスは昨シーズン(2024-2025シーズン)、GⅠに4回出走して2着3回、3着1回と抜群の安定感を見せていた。2着のインビンシブルセージにしても、昨年のチェアマンズスプリントプライズを勝っているGⅠ馬。それらを相手に、これほどの斤量差があっての4着なら悲観する必要はない。

 また、9月から始まった今シーズン(2025-2026シーズン)初戦、香港行政特区長官C(9月7日/シャティン・芝1200m)では、カーインライジングに次ぐ2着と好走。レース直前から降り出した雨の影響を受けながらも、1分7秒9という好時計をマークし復調ぶりを示した。

 もともと昨シーズン末から、今回のスプリンターズSに向けて調整を重ねてきた。昨シーズン終盤の5月のレース出走も、今シーズン開幕直後の9月のレース出走も、青写真どおり。香港競馬の夏休み期間に入る直前の7月には、バリアトライアルという実戦式の調教も消化した。その後、シャティン競馬場の調教コースが2週間のクローズ中には、広州のサテライト施設である従化トレセンに移動して調整。9月のレース前にも再度バリアトライアルをこなしてきた。

 さらに、7月のバリアトライアルからは深めのブリンカーを着用。管理するマンフレッド・マン調教師、主戦のデレク・リョン騎手ともに「その効果は出ている」と口をそろえている。

 そうして9月7日、韓国のソウル競馬場で行なわれた国際GⅢコリアスプリント(ダート1200m)では、マン厩舎の管理馬セルフインプルーブメントが、明らかに格上となる日本のチカッパ(2着)、タガノビューティー(5着)、サンライズホーク(7着)を撃破。波乱を演出し、同厩舎では海外遠征への士気が高まっている。

 それに続くのは、もちろんラッキースワイネス。一度は"王国"の頂点に立った実力馬を侮ってはいけない。

フォトギャラリーを見る

2 / 2

キーワード

このページのトップに戻る