【競馬予想】日本ダービーでクロワデュノールは本当に「1強」なのか 示される最強の証明 (2ページ目)
「確かに『早仕掛け』という批判は免れない乗り方でした。ただそれは、騎手の焦りとか動揺を表わすものではなく、むしろ馬への騎手の信頼を示すものでした。つまり、鞍上の北村友一騎手は『それでも勝てる』と思っていた、ということです」
しかしながら、そんな馬への信頼にはわずかな誤算があった。このレースの流れにうまくハマった馬がいたことだ。特異な流れにも惑わされることなく、中団でじっくりと脚をタメていたミュージアムマイルだ。
「皐月賞を勝った馬とクロワデュノールとの差は、道中うまく運んでこの特殊なレースにハマったかどうかの差。決して力の差を示すものではありません。ですから、ダービーでは当然、逆転可能と見ています」(専門紙記者)
ペースが速く、よどみのない流れのなかにあって、自らが積極的に動いて勝ちにいけば、さすがに最後はタレるもの。だが、クロワデュノールは「それでも勝てる」と騎手からの絶大の信頼を得ていた。そもそもの能力はそれほど高いのだ。
ある種、無謀とも言える競馬であっても、結局は2着を確保している。それこそ、この馬の底知れない強さを証明しているのではないか。
要するに、皐月賞で負けたとはいえ、クロワデュノールは「そんなに強くなかった」ではなく、やっぱり「強かった」のだ。
折り合いに不安がないのが、クロワデュノールの最大の長所。ダービーの2400mにも何ら不安はない。なおかつ、東京コースはこれまで2戦2勝と得意の舞台。馬体重24kg増と余裕を持たせた状態にあって、GII東京スポーツ杯2歳S(11月16日/東京・芝1800m)を着差以上の強さで制したことは、今なお記憶に新しい。
ダービーに向けて一段と状態を上げているクロワデュノール photo by Kyodo Newsこの記事に関連する写真を見る
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