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【競馬予想】朝日杯FS組が人気のNHKマイルC 密かに注目されているのは桜花賞組の2頭 (2ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo

 さらに言えば、朝日杯FSの1週前に同じ舞台で行なわれた2歳牝馬によるGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月8日/京都・芝1600m)の勝ち時計が1分33秒4。これと比べても、かなり遅い。ペース等の問題もあるため、一概に比較できないにしても、メンバーだけを見て朝日杯FSが「ハイレベルだった」とは言いきれないのかもしれない。

 ましてや、NHKマイルCは"荒れる"のが基本だ。過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気はわずか1勝。2着が2回、3着が1回と、半分以上が馬券に絡んでいない。

 一方で、6番人気以下の伏兵が馬券圏内(3着以内)に食い込んでくることは頻繁にあって、ふた桁人気の馬が馬券圏内に突っ込んできたことが5回もある。2022年には、最低人気(18番人気)のカワキタレブリーが3着に入って、3連単の配当が150万円超えとなる大波乱となった。

 こうした傾向に加えて、アドマイヤズームら有力視される朝日杯FS組に疑問符がつく以上、今年も思わぬ馬の台頭は十分に考えられる。

 実際、先に専門紙記者が触れたとおり、東西のトレセンでは色気を持っている厩舎が数多くいるそうだ。そうした状況にあって、厩舎関係者の間でも密かに注目されている馬が2頭いるという。いずれも、「今年はレベルが高かった」と言われるGI桜花賞(4月13日/阪神・芝1600m)からの転戦組である。

 まず1頭目は、桜花賞4着のマピュース(牝3歳)だ。専門紙記者が言う。

「桜花賞は雨が降って馬場が悪く、とりわけ内が荒れていたので、上位にきた馬たちは皆、内を避けて真ん中から外目のコースを走って、最後の直線でも外から脚を伸ばしてきました。そんななか、マピュースは1頭だけ、馬場の悪い最内を通って追い込んできた。

 それでいて、4着に食い込んだ。あのレース内容はトレセン内でも評価されていますし、GIIIクイーンC(2月15日/東京・芝1600m)で桜花賞馬のエンブロイダリーに次ぐ2着と、そもそもの能力が高い馬。東京コースでの実績もあり、人気薄の伏兵候補の筆頭と言えるでしょう」

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