【競馬予想】東京新聞杯で注目の血統は「サトノダイヤモンド」と「ルーラーシップ」安田記念へと羽ばたくのは? (2ページ目)
牝系は、ショウナンパンドラのほかにも活躍馬を多く輩出している名門。GⅠ香港ヴァーズ(シャティン・芝2400m)勝ち馬のステイゴールド、GⅠマイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)勝ち馬のサッカーボーイなどが出ている。
さらに、GⅡマイラーズC(阪神・芝1600m)勝ち馬のケイデンスコール(父ロードカナロア)、GⅢダービー卿CT(中山・芝1600m)勝ち馬のインダストリア(父リオンディーズ)、GⅢ新潟2歳S(新潟・芝1600m)勝ち馬のフロンティア(父ダイワメジャー)に加え、2021年に東京新聞杯を勝ったカラテ(父トゥザグローリー)と計4頭のマイル重賞勝ち馬が出ており、カラテとは母の父がフレンチデピュティで共通している。近年はマイル前後の活躍馬が続いているのも心強い。
【もう1頭はコース適正、調子が上向きの5歳馬】
もう1頭はゴートゥファースト(牡5歳、栗東・新谷功一厩舎)を推す。同馬も前走で3勝クラスを勝った上がり馬。その2024ファイナルS(中山・芝1600m)は10番人気だったが、4角12番手から差し切った破壊力はなかなかで、「ハマれば」と期待させる。
父ルーラーシップの産駒は、昨年のGⅠマイルチャンピオンシップを勝ったソウルラッシュ、GⅡ阪神牝馬S(阪神・芝1600m)を勝ったマスクトディーヴァ、GⅢアーリントンC(阪神・芝1600m)を勝ったディスペランツァなど、近年はマイル重賞での活躍が目立つ。
さらに、いとこにはGⅠNHKマイルC(東京・芝1600m)、GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)と、マイルGⅠを2勝したメジャーエンブレムがいる血統だ。ゴートゥファースト自身もこの東京・芝1600mでは、昨年5月の2勝クラスのテレ玉杯を、1分32秒8の好タイム&1馬身半差で完勝している。コース適性、上昇度ともに申し分ない。
以上、今年の東京新聞杯は、サトノダイヤモンド産駒オールナット、ルーラーシップ産駒ゴートゥファーストの2頭に期待する。
著者プロフィール
平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)
主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide
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