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【競馬血統予想】有馬記念はドウデュース出走取消も豪華メンバー 血統で注目すべきは「ロベルト系」 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

 前述のとおりロベルト系は有馬記念に強いが、特に3歳馬が好成績を収めている。1994年ナリタブライアン、1995年マヤノトップガン、1997年シルクジャスティス、1998年グラスワンダー、2002年シンボリクリスエス、2021年エフフォーリアと、9戦で6勝を占めている。グラスワンダーはGⅡアルゼンチン共和国杯6着から、シルクジャスティスは菊花賞5着、ジャパンC5着からと敗戦から巻き返した例もあり、ダノンデサイルも同様の道を歩みたいところだ。

【もう1頭の推しもロベルト系】

 もう1頭もエピファネイア産駒のブローザホーン(牡5歳、栗東・吉岡辰弥厩舎)を推す。今年、重馬場のGⅠ宝塚記念(京都・芝2200m)を勝ったため"道悪巧者"と見られているかもしれないが、良馬場のGⅠ天皇賞・春(京都・芝3200m)では4コーナー12番手から上がり3Fメンバー中最速の34秒6の脚で2着に入っている。また、1月に勝ったGⅡ日経新春杯の良馬場のレースで、そこで記録した2分23秒7というタイムは、京都・芝2400mで行なわれた同レースのレースレコードタイとなる好時計だった。

 中山・芝2500mでは2戦2勝。トリッキーなコースとして知られるこのコースの実績があるのは心強い。陣営も下半期の目標は早くから有馬記念に定めてきているので、この秋のGⅡ京都大賞典(京都・芝2400m)の11着、GⅠジャパンC(東京・芝2400m)の12着もあまり気にする必要はないだろう。

 以上、今年の有馬記念はエピファネイア産駒の2頭、ダノンデサイルとブローザホーンに期待する。

著者プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

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