オークス有力馬の強みがわかる「3歳牝馬ランキング」本命ステレンボッシュを脅かす存在はいるか? (4ページ目)
桜花賞時のパドックでは少し動きがこぢんまりと映っており、まだ伸びしろを感じさせる雰囲気でした。レースでも、内枠発走から中団のポジションを確保し、内を突く形となりましたが、エンジンが掛かる前にゴールを迎えた印象です。
やはり長い直線で早めにエンジンをふかし、緩やかにギアを上げていくほうがパフォーマンスは高まる馬。折り合いは、なだめれば我慢が利く類いで、距離延長は問題なく、長い直線の東京競馬場は歓迎のクチ。枠の並びや流れ次第で、巻き返しがあると踏んでいます」
伊吹氏
「アドマイヤベルは、5月5日終了時点の一走あたりの賞金は1655万円で、JRAに所属する現3歳世代の牝馬としては単独5位。出走レース数のわりに獲得賞金額が多く、伸びしろのある実績馬と言えます。
近年のオークスは、脚質が重要です。2019年以降に限ると、前走の4コーナー通過順が2番手以内だった馬は、12頭いたにもかかわらず、3着以内ゼロ。前走の4コーナー通過順が13番手以下だった馬も、2023年1着のリバティアイランドを除く該当馬20頭が、いずれも4着以下に敗れました。
アドマイヤベルは好位でレースを進めることができるタイプ。ある程度は素直に信頼していいと思います」
木南氏
「チェルヴィニアの桜花賞惨敗は、正直なところ想定外でした。休み明けだったとはいえ、あそこまで負けるとは思いませんでした。大外枠からの発走で忙しい競馬になったことが影響したのでしょう。
ともあれ、潜在能力は世代1位と見ています。東京競馬場に替わっての走りにもう一度、期待したいと思っています」
土屋氏
「タガノエルピーダは、チューリップ賞で4着に敗れて桜花賞出走の権利を得られませんでした。しかし"残念桜花賞"と言われる忘れな草賞できっちり勝利。オークス出走への十分な賞金を加算しました。
牡馬への挑戦はレガレイラが注目されていますが、この馬も昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(12月17日/阪神・芝1600m)に1戦1勝の身で出走。勝ったジャンタルマンタルにコンマ2秒差の3着と好走しています。
そもそも適距離も、マイルよりは中距離。激戦の高速決着となった桜花賞組よりも消耗が少なくここに臨めるのも大きいです」
ランキングの顔ぶれがガラッと変わった3歳牝馬戦線。未知なる2400m戦ではどんな戦いが繰り広げられるのか。予断を許さない攻防から目が離せない。
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