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オークスには高確率の穴馬の法則がある 加えて注意すべきは桜花賞で惨敗した実力馬とルメール騎手の騎乗馬 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Sankei Visual

 次に注目したいのは、クラシック開幕以前に重賞を制した実績があるものの、GI桜花賞(阪神・芝1600m)で惨敗を喫し、オークスで評価を下げた馬だ。

 実はこういった馬も、過去に何度か波乱を演出している。いい例となるのは、2013年に9番人気で勝利したメイショウマンボ、2022年に4番人気で3着となったナミュールである。

 前者は、GIIフィリーズレビュー(阪神・芝1400m)を勝って、桜花賞では4番人気の支持を得るも10着と大敗。後者は、GIIチューリップ賞(阪神・芝1600m)で勝利を挙げ、桜花賞でも1番人気に推されたが、10着に敗れていた。しかし、いずれもオークスでは重賞勝ちの地力を発揮し、きっちり巻き返しを図った。

 今回、同様のパターンで浮上するのは、ライトクオンタム(牝3歳)である。

 同馬はデビュー戦を勝ったあと、すぐさまGIIIシンザン記念(1月8日/中京・芝1600m)に挑んで勝利。後方から豪快な末脚で差しきった。この結果から桜花賞(4月9日)では2番人気の支持を集めたが、8着に敗退。今回は人気が落ちそうな気配である。

 だが、デビュー2走目で重賞を制した末脚はここでも侮れない。数少ないディープインパクトのラストクロップということもあり、その血がクラシックディスタンスで爆発する可能性は大いにある。

 最後にピックアップしたいのは、クリストフ・ルメール騎手の騎乗馬だ。

 というのも、ルメール騎手は過去10年で最多の3勝を挙げているからだ。2017年に1番人気で勝利したソウルスターリング、2018年に1番人気で制したアーモンドアイ、2022年に3番人気で勝ったスターズオンアースである。

 ならば、今年もルメール騎手の騎乗馬を狙ってみてはどうか。ハーパー(牝3歳)である。

 同馬はGIIIクイーンC(2月11日/東京・芝1600m)を制して、続く桜花賞でも4着と健闘した。上位争いを演じる力は十分にある。

 ルメール騎手とは前走で初めてコンビを組んで、今回が2走目。ハーパーのことをより理解し、さらなる上積みが期待できる。名手とともにオークスで輝きを見せる可能性に賭けてみてはどうだろうか。

 3歳牝馬にとって、過酷な舞台となるオークス。だからこそ、リバティアイランドという絶対的な存在にもつけ入る隙が生まれるかもしれない。未知なる消耗戦の先に待っているのは、波乱の結末か。もしそうなら、ここに名前を挙げた馬たちが勝ち負けを演じてもおかしくない。

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