フェブラリーSの本命、レモンポップの信頼度を血統でチェック。対抗も同じミスプロ系から JRA初出走馬の大駆けに期待 (2ページ目)
レモンポップは前哨戦のGⅢ根岸S(ダート1400m)の勝ち馬。1600mでは昨年11月のGⅢ武蔵野Sで2着に敗れるなど2戦1勝という成績だが、武蔵野Sは3番手からの競馬で早めに先頭に立つという強気の競馬ながら、ハナ差という惜しい競馬だった。前走の根岸Sは武蔵野Sよりも速いペースだったが、5番手に控えて快勝。レース経験を重ね、脚質の自在性も強化されている。今のレモンポップなら1600mのGⅠでも主役を張れるだろう。
もう1頭も、同じミスタープロスペクター~キングマンボの系統からスピーディキック(牝4歳、浦和・藤原智行厩舎)を推す。父タイセイレジェンドは地方交流GⅠJBCスプリント(川崎・ダート1400m)の勝ち馬で、その父はキングカメハメハ。母の父サイレントディールは2004年のフェブラリーS2着馬。そして祖母の父クラフティプロスペクターは2002年の勝ち馬アグネスデジタル、1997年2着のストーンステッパーの父と、フェブラリーSに縁のある血が揃っている。
スピーディキックはJRAでは初出走となるが、これまで地方交流GⅢエーデルワイス賞(ダート1200m)など、すでに重賞を8勝している。昨秋からの走りは圧巻で、戸塚記念(川崎・ダート2100m)を3馬身差、ロジータ記念(川崎・ダート2100m)を6馬身差、東京シンデレラマイル(大井・ダート1600m)を3馬身半差と、重賞レースを3連続で圧勝している。一気の相手強化となるが、大駆けに期待したい。
以上、今年のフェブラリーSはミスタープロスペクター系から、レモンドロップキッド産駒のレモンポップ、タイセイレジェンド産駒のスピーディキックという2頭に期待する。
著者プロフィール
平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)
主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide
◆画像:競馬好きモデル・高田秋インタビューカット(21枚)
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