今年のアルゼンチン共和国杯は波乱含み。人気の実績馬より、勢いある「上がり馬」2頭に妙味あり

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 秋のGIシリーズが中休みの今週、関東ではGIジャパンC(東京・芝2400m)やGI有馬記念(中山・芝2500m)との関連が深いGIIアルゼンチン共和国杯(11月6日/東京・芝2500m)が行なわれる。

 過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は3勝、2着1回、3着1回。そこまで信頼度が高いとは言えないが、2番人気が4勝、3番人気が2勝、2着1回、3着6回と、上位人気馬が好成績を残しており、比較的堅い一戦と言える。

 また、ハンデ戦ながら勝ち馬の最軽量は54kgと、極端にハンデの軽い馬の勝利はない。一方でトップハンデの馬は2勝しており、実績のある馬がそれなりに結果を出しているため、波乱が少ないのだろう。

 しかしながら、伏兵の台頭も時に見られ、穴党の出番がまったくないわけではない。一昨年には3連単で20万円超えの高配当が生まれている。ゆえに、日刊スポーツの木南友輔記者は、今年のレースにおいても"荒れる"可能性を匂わせる。

「近年はノーザンファームが6連覇中。一昨年、昨年とオーソリティが連覇を遂げるなど、人気馬や重いハンデの実力馬が勝つレースになっていますが、以前は格上挑戦や昇級してすぐの上がり馬が軽ハンデで好走するレースでした。

 今年もキラーアビリティ(牡3歳)をはじめ、テーオーロイヤル(牡4歳)、ヒートオンビート(牡5歳)、ユーキャンスマイル(牡7歳)といった実績馬が注目されていますが、よくよく見ると、まだ実績のない馬たちにも面白そうな存在がいます」

 そこで木南記者は、その面白い存在としてブレークアップ(牡4歳)の名前を最初に挙げた。

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