ローズSはコース適正が高いディープインパクト産駒の良血馬、末脚が武器のオルフェーヴル産駒の2頭に期待 (2ページ目)
もう1頭は、オルフェーヴル産駒のメモリーレゾン(牝3歳、栗東・長谷川浩大厩舎)に注目する。同馬は今年1月にデビューし、2戦目(小倉・芝1200m)で豪快な差し切り勝ち。4戦目の1勝クラス(阪神・芝1600m)で2勝目、続く5戦目の前走・北海ハンデキャップ(函館・芝1800m)で3勝目を挙げてここに臨む。今回のメンバーでは唯一、3勝以上を挙げている馬だ。
戦績を振り返ってみると、1200m、1600m、1800mと距離を延ばしながらキッチリ勝ち上がっている。2000mは初となるが、前走は1000m通過1分00秒3のスローペースにも折り合って後方でじっくり構え、直線で鋭い脚を伸ばして2着に1馬身1/4差をつける鮮やかな差し切りだった。51kgの軽ハンデだったとはいえ、牡馬も出走していたレースでの快勝はいい経験になったはずだ。
これまでの5戦中4戦で、上がり3Fのメンバー中最速タイムを記録している末脚が最大の武器。潜在能力はかなりのものだろう。父オルフェーヴルの産駒は、中京・芝2000mで91戦6勝(勝率6.6%)とそれほどいい成績は残していないが、昨年のGⅢきさらぎ賞をラーゴムが勝利している。
メモリーレゾン自身は中京で1戦して4着だが、1200mから1600mへと距離延長した初戦だったことも影響したと思われる。それから6カ月が経ち、レース経験も積んで力をつけているため、あまり気にする必要はないだろう。
母メモリーパフィアは芝1200~1400mで3勝。阪神・芝1800mで行なわれたローズSでは12着と敗れているが、姉メモリーコロネット (父ロードカナロア)、兄メモリーエフェクト (父モーリス)はいずれも中京芝で勝ち鞍があるため、母系からのコース適性にも期待できそうだ。
以上、今年のローズSは前に行きそうなラリュエル、後方から競馬を進めそうなメモリーレゾンの2頭に期待する。
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