NHKマイルCに異例のローテで挑むセリフォス。重賞2勝の大本命馬に死角はあるか

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Sankei Visual

 最近の3歳クラシックでは、トライアルを使わない、いわゆる"ぶっつけ"で挑むことがトレンドのようになっている。

 今年の牡馬クラシック第1弾・GI皐月賞においても、3番人気に支持されたイクイノックスは昨年11月のGII東京スポーツ杯2歳Sからの直行、という異例のローテーションで臨んだ。それでいて、2着と健闘した。

 同レースを制したジオグリフにしても、今年2月のGIII共同通信杯以来の出走で、以前は「王道」と言われたGII弥生賞やGIIスプリングSといったトライアルを経由していない。

 調教技術の進歩など、その理由はいくつかあると言われるが、今後もこの傾向が続くようなら、トライアルを使わない"ぶっつけ"ローテは、もはやトレンドではなく、"普通のこと"になっていくのだろう。

 今週末に行なわれるGINHKマイルC(5月8日/東京・芝1600m)においても、"ぶっつけ"ローテという点で注目されている有力馬がいる。

 昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(12月19日/阪神・芝1600m)以来の出走となるセリフォス(牡3歳)だ。

 ここまで4戦3勝、2着1回。3勝のうち2勝は重賞で、2着に敗れたのも前走のGI戦。その実績は出走馬中、最上位と言っていい。おそらく、当日は1番人気に推されるだろう。

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